甲状腺ホルモンとは
一般に全身の細胞の代謝率を上昇させる働きをもつ、アミノ酸誘導体のホルモンのことをいいます。トリヨードサイロニン(T3)とサイロキシン(T4)の2種類の化合物が甲状腺ホルモンとして知られています(違いは、ホルモン1分子中のヨードの数)。
生理活性は、T3の方が強く、しかし血中を循環する甲状腺ホルモンのほとんどはT4でです。甲状腺からはT3、T4の他に、カルシトニンと呼ばれる別の生理作用を持つホルモンも分泌されれますが、これは甲状腺ホルモンとは呼びません。
甲状腺刺激ホルモンの分泌量は、間脳の視床下部から放出される甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン (TRH) によって調節されます。
甲状腺ホルモンの働き
甲状腺ホルモンの作用は、甲状腺ホルモン受容体蛋白質を介して起こると考えられています。甲状腺ホルモン受容体は、全身のほとんどの細胞にあり、事実上、甲状腺ホルモンの作用器官は全身のすべての細胞といえます。甲状腺ホルモン受容体は核内受容体で、ホルモンと受容体が結合すると、その複合体は核内DNAに結合し、特定のRNAの転写活性を調節します。
甲状腺ホルモンの作用
全身の各細胞では呼吸量、エネルギー産生量が増大し、全身の細胞での基礎代謝量の維持または促進が起こります。
甲状腺の疾患
- 橋本病
- 甲状腺における自己免疫疾患の一種です。(原発性甲状腺機能低下症を引き起こします)
- 亜急性甲状腺炎
- 甲状腺腫大・甲状腺中毒症状を主体とする一過性の炎症性疾患です。
- 甲状腺機能低下症
- 甲状腺ホルモンの不足により、全身でエネルギーを利用できず、神経系、心臓、代謝など各器官の働きが低下します。
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