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がん(癌)疾患の症状・種類・原因・食事|病気と栄養

がん(癌)疾患の症状・種類・原因・食事|病気と栄養

 厚生労働省のデータで近年のがんリスクの現状が浮き彫りになっている。これがそのデータ(日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになる)これは生涯データといって、人間が生きている間に罹患するリスクです。また、全死因に対する割合も3割となっており、決して人事の病気ではありません。普段から健康管理を行い、がんにかからない体作りをしていきましょう。


がん(癌)疾患の症状・種類・原因・食事の内容一覧

がん(癌)とは何か
がん(癌)の種類と病態について
がん(癌)の検査、治療等の情報については、各がん疾患の項目において説明しております。

がん(癌)とは何か

がんとは、遺伝子変異によって自律的で制御されない増殖を行うようになった細胞集団のなかで周囲の組織に浸潤し、また転移を起こす腫瘍をさします。がんのほとんどは無治療のままだと全身に転移してやがて死を迎えます。
 一般にがんは、悪性新生物とも呼ばれます。

がん(癌)の意味

 がんは、様々な文字であらわすことがあります。その中でよく知られているのは漢字で「癌」という文字、これはがんの中でも特に癌腫(上皮腫)のことを指します。
 この日本語で「がん」と漢字の「癌」は同意ではなく、平仮名の「がん」は、「癌」や「肉腫」、白血病などの血液悪性腫瘍も含めた広義的な意味で悪性腫瘍を表す言葉としてつかわれていいます。そのため、癌ばかりでなく肉腫や血液悪性腫瘍も対象にする「国立がん研究センター」や各県の「がんセンター」は平仮名で表記する事になっています。
 「癌」を表す「cancer」は、かに座 (cancer) と同じ単語です、これは、乳癌の腫瘍が蟹の脚のような広がりを見せたということから、医学の祖ヒポクラテスが「蟹」の意味として古代ギリシャ語で「carcinos」と命名、これをアウルス・コルネリウス・ケルススが「cancer」とラテン語訳したものです。
 漢字の「癌」は病垂と「岩」の異体字である「嵒」との会意形声文字で、本来は「乳がん」の意味です。触診すると岩のようにこりこりしているからで、江戸期には「岩」と書かれた文書もあります。

がん(癌)の概念

 がんとは、腫瘍の中でも、特に浸潤性を有し、増殖・転移するなど悪性を示すもののことをいいます。ヒトの身体は数十兆個の細胞からなっています。これらの細胞は、正常な状態では細胞数をほぼ一定に保つため、分裂・増殖しすぎないような制御機構が働いています。しかし、がん細胞はそれに対して、生体の細胞の遺伝子に異常がおき、コントロールを受け付けなくなり自律的に且つ無秩序に増殖するようになったものです。この腫瘍が正常組織との間に明確なしきりを作らず浸潤的に増殖していく場合、あるいは転移を起こす場合がんとよんでいます。

①無制限に栄養を使って増殖するため、生体は急速に消耗する
②臓器の正常組織を置き換え、もしくは圧迫して機能不全に陥れる
③異常な内分泌により正常な生体機能を妨げる(→播種性血管内凝固症候群 (DIC)、傍腫瘍症候群、高カルシウム血症)
④全身に転移することにより、多数の臓器を機能不全に陥れる

がん(癌)の分化度について

  ヒト(の身体)を構成する60兆とも言われる細胞は、1個の受精卵から発生を開始し、当初は形態的機能的な違いが見られなかった細胞は各種幹細胞を経て組織固有の形態および機能をもった細胞へと変化してゆく。この形態的機能的な細胞の変化を分化といいます。
 
 細胞の発生学的特徴の一つとして、未分化細胞ほど細胞周期が短く盛んに分裂増殖を繰り返す傾向があります。通常、分化の方向は一方向であり、正常組織では分化の方向に逆行する細胞の幼若化は、損傷した組織の再生などの場合を除き、発生しません。

 しかし、がん細胞は特徴の一つに幼若化/脱分化するという性質があるため、その結果分化度の高い(=高分化な)がん細胞や、ときには非がん組織から、低分化あるいは未分化ながん細胞が生じます。細胞検体の検査を行ったとき、細胞分化度が高いものほど臓器の構造・機能的性質を残しており、比較的悪性度が低いと言えます。また、通常は分化度の低いものほど転移後の増殖も早く、治療予後も不良です。

 化学療法は、特定の細胞周期に依存して作用するものが多いため、細胞周期が亢進している分化度が低いがんほど化学療法に対して感受性が高いという傾向があります。


がん(癌)の予防について

がんを防ぐための12か条
1.バランスのとれた栄養をとる(好き嫌いや偏食をつつしむ)
2.毎日、変化のある食生活を(同じ食品ばかり食べない)
3.食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに
4.お酒はほどほどに(強い酒や飲酒中のタバコは極力控える)
5.たばこは吸わないように(受動喫煙は危険)
6.食べものから適量のビタミンと食物繊維を摂る(自然の食品の中からしっかりとる)
7.塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから
8.焦げた部分はさける
9.かびの生えたものに注意(輸入ピーナッツやとうもろこしに要注意)
10.日光に当たりすぎない
11.適度に運動をする(ストレスに注意)
12.体を清潔に


がん(癌)の種類と病態について

脳の病気の種類 各疾患の説明
乳がん  乳がんの発生、増殖には、性ホルモンであるエストロゲンが重要な働きをしています。これまでに確立されたリスク要因の中には、体内のエストロゲンレベルに影響を与えるようなものがほとんどです。実際に体内のエストロゲンレベルが高いこと、また、体外からのホルモンとして、経口避妊薬の使用や閉経後のホルモン補充療法によって乳がんのリスクが高くなる可能性があるとされています。
肝がん  肝臓のがんは、肝臓にできた「原発性肝がん」と別の臓器から転移した「転移性肝がん」に大別されます。原発性肝がんには、肝臓の細胞ががんになる「肝細胞がん」と、胆汁を十二指腸に流す管の細胞ががんになる「胆管細胞がん」、ほかには、小児の肝がんである肝細胞芽腫、成人での肝細胞・胆管細胞混合がん、未分化がん、胆管嚢胞腺がん、カルチノイド腫瘍などのごくまれながんがあります。
大腸がん  大腸がんは、大腸粘膜の細胞から発生し、腺腫(せんしゅ)という良性腫瘍の一部ががん化して発生したものと正常粘膜から直接発生するものがあります。その進行はゆっくりです。大腸がんは、粘膜の表面から発生し、大腸の壁に次第に深く侵入していき、進行するにつれてリンパ節や肝臓や肺など別の臓器に転移します。
腎がん  いくつかのがん遺伝子の変化により癌化すると考えられていますが、はっきりした原因はわかっていません。肥満、高血圧の方や喫煙者はそうでない人に比べて2~4倍腎癌になりやすいといわれています。また、ある種の化学薬品や金属を扱う職業の方も腎癌の発症率が高いことが知られています。
 遺伝性疾患であるHVL病の方や、腎不全で血液透析を受けている方では高率に腎癌が発生するため、定期的な検査が必要と言われています。
胃がん  胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になったものです。細胞の分類としては、組織型(顕微鏡で観察したがん細胞の外見)のほとんどが腺がんで、分化度は大きく分類すると、分化型と未分化型に分けられます。同じ胃がんでも、細胞の組織型や分化度で治療方針は異なります。
肺がん  肺がんは気管、気管支、肺胞の細胞が正常の機能を失い、無秩序に増えることにより発生します。最近、がんの発生と遺伝子の異常についての研究が進んでいますが、細胞がなぜがん化するのかまだ十分わかっていません。がんは周囲の組織や器官を破壊して増殖しながら他の臓器に拡がり、多くの場合、腫瘤(しゅりゅう)を形成します。他の臓器にがんが拡がることを転移と呼びます。
食道がん  食道癌は、女性より男性に多く、比較的高齢者に多いといわれています。
原因はタバコとアルコールがと言われています。近年、アルコールを分解するアルコール脱水素酵素(ADH)、あるいはアルコールの代謝産物であるアルデヒド(二日酔いの原因)を分解するアルデヒド脱水素酵素の遺伝学的異常がいわれています。また、のどの粘膜と食道の粘膜は同じ扁平上皮ですので、食道がん患者さんには、必ず耳鼻科領域のがんの検査(のどのがんの検査)も受けていただく必要があります。また、食道がんは、発見されたときにすでに進行した状態が多く、化学療法、放射線療法、手術も含めた集学的治療が必要となります。
前立腺がん  前立腺がんは、前立腺の細胞が正常の細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発生します。最近、遺伝子の異常が原因といわれていますが、正常細胞がなぜがん化するのかまだ十分に解明されていないのが現状です。がんは周囲の正常組織や器官を破壊して増殖し、他の臓器に拡がり腫瘤(しゅりゅう)を形成します。他の臓器にがんが拡がることを転移と呼びます。前立腺がんが、よく転移する臓器としてリンパ節と骨があげられます。
子宮頸がん  婦人科のがんで最も多い子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんがあります。子宮体がんは子宮内膜がんとも呼ばれ、胎児を育てる子宮体部の内側にある子宮内膜から発生します。
膵がん  膵臓にできるがんのうち90%以上は、膵管の細胞にできます。
これを膵管がんといい、膵臓がんは、通常この膵管がんのことを指します。膵臓は洋ナシを横にしたような形をしていますが、膵管はこの細長い膵臓を貫いて網の目のように走る細い管です。
手術するときは、がんのある位置や広がりによって、これらのどこを切除するかが決められます。
卵巣がん  卵巣にできる腫瘍には良性のものと悪性のものがあり、85%は良性です。また、悪性度が比較的低い、境界悪性腫瘍と呼ばれる卵巣がんもあります。
その他のがん  上記にあげた癌の他に、様々な癌が存在します。ここでは、簡便ではございますが、まとめております。


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