脳の病気の種類 |
各疾患の説明 |
急性肝炎・劇症肝炎 |
急性肝炎とは、肝炎ウイルスの感染、薬物、アルコール、肝炎ウイルス以外の種々のウイルス感染によって引き起こされる急性炎症を起こす肝臓障害をいいます。一般的には、肝炎ウイルスによる急性肝炎のみを指していていますので、ここではウイルス性肝炎のみを取り上げさせていただきます。 急性肝炎の原因となるウイルスには、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、およびサイトメガロウイルスやEBウイルス、ヘルペスウイルスなどがあります主な急性肝炎の種類には、「急性A型肝炎」「急性B型肝炎」「急性C型肝炎」の3つがあります。
劇症肝炎とは、急性肝炎のなかでもとくに重症のもので、重度の肝機能不全と意識障害(肝性脳症)または肝性昏睡を特徴としています。 |
慢性肝炎 |
慢性肝炎は、急性肝炎より発症者ははるかに少ない病気ですが、数年間、ときには数十年間も続くことがあります。多くの場合軽症で、肝臓への重大な障害はありません。しかし、人によっては長期間にわたる炎症の持続が少しずつ肝臓を傷つけていき、ついには肝硬変(肝臓の重度の線維化)や肝不全、ときには肝臓癌になることがあります。
慢性肝炎の約3分の1は、急性肝炎から進行したものです。残りの3分の2では、はっきりした症状がないまま徐々に病気が進行します。慢性肝炎のほとんどは肝炎ウイルスのいずれかが原因です。 |
脂肪肝 |
脂肪肝の原因として、アルコール依存症、肥満、糖尿病、血清中性脂肪値の上昇が多くみられます。このほか栄養失調、遺伝性の代謝障害、薬物(コルチコステロイド、テトラサイクリン、アスピリンなど)も原因となります。このような原因で肝細胞内に脂肪の蓄積が引き起こされるメカニズムは、まだ解明されていません。単に脂肪分を多く含む食事をすれば脂肪肝になるというわけではありません。1つの説明としては、これらの要因によって体内で脂質が代謝されて排出される速度が遅くなり、その結果体内に蓄積した脂肪が肝細胞内にたまると考えられています。
脂肪肝は、特に新生児に起きた場合などで原因がはっきりしないこともありますが、肝細胞のミトコンドリアの異常が原因の可能性があります。
アルコールや薬物、毒性物質とは関係がなく、肥満や糖尿病、血清中性脂肪値の上昇によって起こる脂肪肝でも、病気の基礎に炎症があると線維化が進み、肝硬変へと進行することがあります。このような脂肪肝は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と呼ばれることがあります。
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肝硬変 |
B型やC型肝炎ウイルス感染、アルコール、非アルコール性脂肪性肝炎などによって肝臓に傷が生じますが、その傷を修復するときにできる「線維(コラーゲン)」というタンパク質が増加して肝臓全体に拡がった状態のことです。肉眼的には肝臓全体がごつごつして岩のように硬くなり、大きさも小さくなってきます。顕微鏡でみると肝臓の細胞が線維によって周囲を取り囲まれている様子が観察できます。そこで肝硬変になると、肝臓が硬いために起こる腹水や食道静脈瘤と、肝臓機能が低下するために起こる肝性脳症や黄疸が問題となります。 |
肝臓がん |
一般に言われるがんの原因としては喫煙や食品添加物などの化学物質、紫外線などの放射線、食事、ストレスなど様々な要因があげられます。しかし、肝臓がんの場合、75%以上は肝炎ウイルスが深く影響しています。
肝臓がん患者多くは肝細胞がんであり全体の約70%の人はC型肝炎ウイルスに、約20%はB型肝炎ウイルスに感染しています。 肝炎ウィルスによる肝炎の症状がなくても、肝炎ウィルスのキャリア(発症はしてないけれど(+)反応が出ている感染者)も肝臓がんの危険性は高いと言えます。 |
胆石症 |
胆石症とは、胆道に結石ができる病気の総称です。結石ができる場所により、肝内結石、胆管結石、胆嚢結石に分類されます。日本人の胆石症患者は年々増加しており、現在では日本人成人の10人に1人が該当するといわれています。理由としては、食生活の欧米化や高齢化、検査の普及により今まで分かっていなかったものが発見、等の理由により有病率が高くなってきています。性別では「男性<女性」となっています。胆嚢結石は胆石症の中で約80%と最も多く、胆管結石は約20%、肝内結石は約2%を占めています。
(胆嚢炎(たんのうえん)は、胆石症や細菌感染などが原因で起こる胆嚢の炎症を言います。急性胆嚢炎、慢性胆嚢炎、無石胆嚢炎、気腫性胆嚢炎と様々な胆嚢炎あります。胆嚢腺筋症を発症した場合は胆嚢癌との区別がつきにくいため手術で胆嚢を摘出することがあります。):胆嚢炎 |