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糖尿病:食事療法のポイント

糖尿病:食事療法のポイント

 糖尿病の治療は、食事・運動・薬物療法で血糖をコントロールし、合併症を予防する事です。この3つをうまく組み合わせることで、糖尿病は怖いものではありません。食事療法は血糖の上昇に直接係ってくるため、特に重要になってきます。糖尿病の食事療法は特別な食事があるわけでなく、一日の摂取エネルギーを守り、過剰な摂取を避け、栄養素をバランスよくとる事が大切です。

バランスのよい食事とは

①主食(ご飯やパンなどの穀物類で主に糖質類を含む食品)
②主菜(献立の中心となるおかず、魚や肉などのたんぱく質、
③脂質を含む料理)
④副菜(野菜や海草、きのこ類の料理)を組み合わせた食事です。   

*1日3食、このような食事を組み合わせて、なおかつカルシウム源となる牛乳、乳製品および、果物を適量摂るように心掛けます。
 糖尿病の食品交換表や食品成分表を利用して正しい食事療法を身につけましょう。
 (糖尿病性腎症の場合はたんぱく質の制限が必要となります)


食事療法の基本

1、適正なエネルギー量

 医師の指導によって、患者さんの年齢、性別、身長、体重、日々の生活活動量などに基づき一日の摂取エネルギー量が決められます。

①一日の摂取エネルギーを決めるには、その人の標準体重を求める必要があります。計算式は以 下の通りです。
  
  標準体重(㎏)=身長(m)×身長(m)×22


②①で計算した標準体重に表の仕事別消費カロリーにあてはめ、一日当たりの摂取カロリーを出し ます。
  標準体重×消費カロリー(kcal/kg)=一日当たりの摂取カロリー
仕事別消費カロリー(標準体重1kgあたり)
軽労作(デスクワークが主な人,主婦など) 25~30kcal
普通の労作(立仕事が多い職業) 30~35kcal
重い労作(力仕事の多い職業) 35kcal~
*ほぼ座ったまま、あるいは極めて消費カロリーが低い生活をしている方は20kcal/kgを目安に計算をいたします。

2、食事のポイント

①バランスよく食べる
 糖尿病の食事療法では、毎日いろいろな食品を適正な量食べる事が大切です。エネルギー量を減らすために、糖質を含む食品だけを減らすのはよくありません。
 エネルギー量が少なく、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な食品を積極的に食べましょう。

②1日3食きちんと食べる
 同じエネルギー量の食事でも、1食だけに集中して食べると血糖の上昇が大きくなります。3度の食事の内容が均等になるようにしましょう。

③アルコール・甘い物は控えめに
 糖分を多く含む甘いお菓子などは、血糖の急激な上昇につながり、血糖コントロールを乱しやすくなるので、控えたほうがよいでしょう。
 甘いものやアルコールは中性脂肪を増やし、高脂血症・動脈硬化の原因にもなり合併症の進行につながります。

④食物繊維をとる
 食物繊維は糖の吸収を遅らせ、血糖の上昇を緩やかにします。また、コレステロールを減らし、脂肪の吸収を抑える効果もあります。野菜、海草、豆類、いも類、こんにゃくをメニューに取り入れるようにしましょう。


3、食事療法をしっかり続けていくポイント

①まずは計りましょう
自分の食べるものの量を知ることが大切です。

②食べた食事日記をつけましょう
食事の内容、計った量をノートなどにつける事で、一日にどのような食事を摂ったかを把握することができます。

③食品交換表を上手に活用しましょう

④よく噛んでゆっくり食べましょう
1口20回以上噛むようにし、早食いを防ぎ、満腹中枢の働きを活発に。

⑤食事療法とともに運動療法も続けましょう
運動を行うと、血糖が下るだけではなく動脈硬化の予防、老化防止といった点でも効果があります。


4、外食のポイント

 最近、日常の食事で外食やコンビニなどを利用する頻度が多くなっている傾向にあります。外食は、①味付けが濃いため、塩分を過剰摂取しやすい
②油を多く使用しているため、エネルギー量が高い
③野菜の使用量が少なく、不足しやすいなどがあげられます。


外食をする時は、以上の事に気をつけてメニューを選ぶようにしましょう。


食品交換表の使い方

食品交換表は、カロリー計算の必要はなく、適正な量と栄養のバランスのよい献立が誰でもできるよう作られたものです。これは私たちが日常食べている多くの食品を、主にどんな栄養素が含まれるによって、6つの食品グループにわけてあることによります。

(食品交換表の6つのグループ)
表1の食品(穀物、芋など)
表2の食品(果物)
表3の食品(魚介、肉、卵、チーズ、大豆とその製品)
表4の食品(牛乳、チーズを除く乳製品)
表5の食品(油脂、多脂性食品)
表6の食品(野菜、海草、きのこ、こんにゃく)

日常よく食べる食品が6つのグループのどこに含まれているのか知っておくと食事の栄養バランスを考えるうえで大変便利です。また、食品交換表はダイエットや健康な人の食事管理にも活用できますので、ぜひ活用してください。

1、食べる量をはかるものさし

1単位=80kcalで管理できるようになっています。
食品交換表には表ごとのグループに1単位当たりの重量がグラムで示してあります。

2、食品を「簡単交換」

 食品交換表では各表ごとによく似た栄養の仲間が集められています。ですから、単位数が同じであれば互いに交換して食べることができます。
   
 例えば、食パンと御飯は同じ表1の栄養の仲間なので食パン30gのかわりに御飯50gを交換して食べることができます。
  

3、1日に何単位とるか

 医師からの指示エネルギーは単位数値に直します。
 例)指示エネルギー:1600キロカロリー
   単位=指示カロリー/80kcal で出せますので
   結果:20単位 となります。

5.単位配分

 栄養のバランスをとるために1日の総単位数を各表にうまくふりわける必要があります。食品交換表の各表の1日の指示単位は朝食、昼食、夕食の3回の食事に大体均等にわけるようにします。果物や牛乳などは各食事に入れるか間食にまわします。配分は食品交換表に目安として表示されています。
こちらにも、目安として啓示いたします。

kcal 単位/表 1 2 3 4 5 6 調味料
1000 12.5 6 0.3 3 0.7 1 1 0.5
1200 15 7 1 3 1.5 1 1 0.5
1440 18 9 1 4 1.5 1 1 0.5
1600 20 11 1 4 1.5 1 1 0.5
1840 23 12 1 4 2.5 2 1 0.5
2000 25 13 1 5 2.5 2 1 0.5


献立の立て方

 毎日の食事は単位配分表にもとづいて、食品交換表の表1から表6の各表から指示されている単位分の食品を選んで献立をつくります。

1、主食は表1の中から米飯、パン、めん類などから選びます。
2、副食の主菜は、表3の魚介、肉、卵、大豆製品の中から選び調理方法を考えましょう。
  (調理方法:煮る、焼く、蒸す、揚げる、炊く、炒めるなど)
3、主菜が決まれば副菜は、野菜類(海草、きのこ、こんにゃくも含む)を主体に肉、卵、大豆製品等も適度に組み合わせて、和え物、酢の物、煮物、炒め物、汁物などを考えます。
4、表5の油脂類、調味料の味噌、砂糖などは調理に応じて使います。
5、果物、牛乳は献立に応じて朝、昼、夕の3食または間食として用います。
6、味付けはうす味とし、1日の食塩指示量を守ります。


食べ方番外編

1、GABAでストレス軽減
 GABAは発芽玄米に多く含まれている栄養成分です。ストレスは交感神経を刺激し血糖値を上昇させる弊害があります。また、健常者であっても、常に血糖値が上がりやすい状態というものは常にインスリンの過依存状態を作り出しているに他なりません。当然、膵臓への負担も増し糖尿病へのリスクも高まります。そこで、GABAは副交感神経を刺激し、抗ストレス効果を示します。血糖値コントロールするうえでも、発芽玄米などを活用されると、より良い生活が得られるのではないでしょうか。

2、コーヒーに注意
 コーヒーの愛飲者には糖尿病が少ないといわれ、予防効果があるとされています。しかし、予防と治療は別物で、糖尿病の型にとっては、コーヒーには交感神経を促進する作用がありますので、血糖値を上昇させることになります。しかし、代謝が高まることにもなりますので、全くの悪ものでもありません。ほどほどにということですね。

3、マーガリンの使用に注意しましょう
 マーガリンに含まれるトランス型脂肪酸が『糖尿病』のリスクを高めるという報告がありました。摂取カロリーの2%をトランス型脂肪酸でとると、糖尿病のリスクが39%も高まるというものです。逆に魚や植物に含まれるポリ不飽和脂肪酸でカロリーの5%をとると、糖尿病のリスクを37%下げるとい言われています。

4、砂糖の摂取量
 甘いもの、砂糖の摂取量を気にされていると思います。しかし、砂糖の摂取量を控えても、全体のカロリーを増得るとリスクが高まります。逆に、カロリーは控え、砂糖の摂取量が増えて(食べすぎは禁物ですが)も、糖尿病の進行リスクはあまり変わりません。しかし、砂糖の吸収スピードは他の消化を必要とするものと比べ早いため、そのような意味では、リスクはあります。一気に摂るのではなく、量は同じでも分散してとることが重要となります。


 最後に、糖尿病だけではなく、普段の健康管理の上で、毎食の食事管理からすべて神経を使って、作り摂っている方たくさんいらっしゃると思います。一日のうちの1食、1週間のうちの一日、1年のうちの1週間と見たとき、1食あたりの健康への影響は大したことはありません。一日のうち、1週間のうち、一か月のうちといった形で大きな気持ちでコントロールすることが大切です。例えば、一日のうち、昼食に食べすぎたら、夜は少し控える。今日食べ過ぎたから、明日は控える、確かに1か月食べ過ぎたというのはあまり看過できませんが、一食、一日の食事が健康を左右するものではなく、1か月、1年、10年といった長い生活習慣が健康をむしばむのです。1日、1週間で一喜一憂するのではなく、大きな気持ちで、コントロールしていきましょう。ストレスは万病の元です。
*でもカロリーコントロールは必要ですよ。。

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