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糖尿病の合併症:糖尿病性神経障害末梢神経には、痛みや温度を感ずる感覚神経と、手や足などを動かす運動神経があります。高血糖が持続すると、まず長い神経の末梢の感覚神経から障害が現れてきます。すなわち、手や足の先から、そして左右対称に出現してくるのが特徴です。例えば、手や足の指先がじんじんしたり、しびれや痛みを感じたり、虫が這っているような知覚異常としてみられます。さらに進行すると運動神経にも障害が現れ、筋肉に力が入りにくくなったり、顔面神経麻痺や外眼筋(目を動かす神経の動眼神経や滑車神経)麻痺を生じて物が二重に見えたりするようになります。これら末梢神経障害のために、怪我をしたり炬燵などで火傷をしても気付くのが遅れ、そこが化膿して壊疽を起こしてしまう重大な合併症を招くこともあります。 |
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糖尿病性神経障害の症状血糖の高い状態が続いていると、まず手や足先の神経から障害がおこります。症状としては、手足のしびれや痛み、足先の異常な冷え、足底部が皮をかぶった感じ、砂利の上を歩いているような感じといったものがあります。これらの症状は比較的軽いため放置したり、市販薬で治療する患者さんもいますが、この段階で適切な治療を受けないと症状はどんどん悪化して、全身の筋肉が萎縮、顔面神経麻痺、便秘や排尿障害、立ちくらみ、インポテンツといった症状がおこってきます。さらに進行すると、症状はますます重くなり手足のしびれや痛みのために夜眠れない、火傷や靴ずれに気がつかず放置していたために細菌感染をおこし、その部分の組織が一部死んでしまう状態の壊疽(えそ)にまで発展することもあります。ひどくなれば足を切断することにもなります。 こういった状態にならないために、症状が軽いうちから治療をはじめることが必要です。 糖尿病性神経障害の治療糖尿病性神経障害に伴う痛みやしびれに対する治療には、末梢性神経障害性疼痛治療薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、ビタミン剤、血流改善薬、不整脈薬などの薬剤を、症状に応じて適宜併用するなどの薬物療法による対症療法を行います※。また歩行などの運動療法(理学療法)、マッサージ、就寝前の入浴なども症状を和らげる効果があるとされています。 ※抗うつ薬、抗てんかん薬は保険適応が認められていません。 |
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