劇症型糖尿病の原因
ウイルス感染による膵臓炎などにより、産生する膵島β細胞の急激な破壊につながると推測されていますが、いまだ、推測の域は脱しておらず、その詳細は不明です。
劇症型糖尿病の症状
劇症型糖尿病の約70%に上気道炎(咽頭痛、発熱など)、消化器症状(上腹部通痛、悪心•嘔吐)などの感染症状を呈します。また、膵島β細胞の急激な破壊により、急激な血糖上昇のため、口渇、多飲、多尿、全身倦怠感を示します。重症化すると昏意識障害、さらには昏睡に陥理ますので早急な治療が必要となります。
劇症型糖尿病の合併症
高血糖、ケトアシドーシスによる昏睡を来し、治療が遅れれば、致死的である事は明らかです。急性期から回復後も血糖のコントロール困難であり、糖尿病に伴います。さまざまな合併症(網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化症)のリスクも糖尿病と比較し高い。
劇症型糖尿病の治療法
(急性期)
ケトアシドーシスに対して、適切な輸液とインスリン投与が必須となります。状況によっては、全身状態について、呼吸、循環器の救急的管理が必要な場合もります。
(急性期から回復後)
インスリン強化療法など、通常の1型糖尿病の治療に準じて、食事療法、運動療法、インスリン治療、自己管理が必要となります。膵移植、膵島移植などの適応も治療法の一つではありますが、ドナーの不足により、現実的ではないのが実情です。
のちに原因ウイルスが同定されれば、ワクチン開発による予防につながることも期待できます。
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