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ネフローゼ症候群の症状・検査・治療について

ネフローゼ症候群の症状・検査・治療について

ネフローゼ症候群は、高度の蛋白尿により低蛋白血症を来す腎臓疾患群の総称です。
 低蛋白血症、高度な蛋白尿、浮腫(眼瞼や下肢)を主な症状とし、病理学的には糸球体基底膜の透過の亢進を一次的異常として認める。時に高脂血症(高コレステロール血症)も合併します。ネフローゼ症候群は元来病理学的な概念で、腎炎と異なり、炎症性の変化(炎症細胞浸潤など)がみられないものの総称として提唱されました。若年層(特に幼少期では男子)に多く発症しますが、30代の男女も発症例も多数報告されています。

原発性糸球体疾患に起因する一次性ネフローゼ症候群と続発性糸球体疾患による二次性ネフローゼ症候群に分類されます。

①一次性ネフローゼ症候群の成人の占める割合は、70~80%と多数を占めるが中高年では半数以上が慢性腎症であり、加齢に伴って割合は増加します。最初の発症から5年以内に2回以上の再発率は80%~90%と高いのが特徴です。

②二次性ネフローゼ症候群の発症は年齢によって異なるが、小児では紫斑病性腎炎が多く、糖尿病性腎症やループス腎炎は成人の発症が多い。


ネフローゼ症候群の症状

 強度の全身倦怠感、皮膚の蒼白化や無気力、食欲不振、腹水・胸水等がみられます。タンパクを尿中に排泄してしまう濾過障害の原因は、主に腎臓の糸球体にあり、何らかの原因で透過性が亢進することによって、本症を惹起すると考えられています。主に、アルブミンなどの血中タンパクが排泄されるため、血中タンパクが減少し、血漿膠質浸透圧が低下する。このため、全身に浮腫を形成する傾向が現れる。また、尿中タンパクが増大するため、尿の浸透圧が増大し、尿細管における水の再吸収が抑制され、一過性に利尿傾向となります。なお、この遺失タンパク分を肝臓が補完しようとアルブミンの合成を開始しますが、同時にLDLのようなコレステロール運搬タンパクも合成してしまうため、本症のような腎臓疾患の罹患者では、高頻度に高脂血症の状態をみることがあります。長期の利尿期間を経て、腎臓の病態が改善されず、高度に腎不全の状態を呈し始める時期には、乏尿となります。


ネフローゼ症候群の検査

①腎生検…糸球体の顕微鏡検査による病型の確定。しばしば免疫染色を行う。
②腎機能検査…BUNクレアチニン、クレアチニンクリアランス(Ccr)、シスタチンC測定。
③尿検査…多量の蛋白尿をみる。また、脂肪・硝子・顆粒円柱も見ることがある。一日尿量も測定する。
④血液生化学検査…血清総蛋白血清アルブミンが低下。血中総コレステロール中性脂肪上昇。
⑤血液凝固検査…フィブリノーゲン、D-ダイマー、FDPの上昇
⑥腎形態…エコーやCT,MRIで腎の形態や血流を調べる。

*クレアチニンクリアランス(Ccr)の計算式
(Scr=血清クレアチニン)


ネフローゼ症候群の原因

ネフローゼ症候群の原因は以下のように分けることができます。

原発性

微小変化群(または微小変化型)
 ネフローゼ症候群を生じる腎臓疾患の一つ。リポイドネフローゼともいいます

巣状糸球体硬化症(巣状分節状糸球体硬化症)
 家族性、薬剤性、ウイルス感染など多種多様な原因が認められ、糸球体上皮細胞障害の結果として引き起こされる糸球体病変です。

膜性腎症
 成人のネフローゼ症候群の原因として代表的な慢性糸球体腎炎。

膜性増殖性糸球体腎炎
 膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)は、子どもがかかることが多い病気です。
 かかった人の多くに、低補体血症が持続的にみられるのが特徴です。

続発性

アミロイドーシス
 「アミロイド」と呼ばれる蛋白が全身の臓器の細胞外に沈着する疾患。日本では特定疾患(難病)に指定されています。

膠原病
 
多発性骨髄腫
 血液癌の一種であり、骨髄で腫瘍性形質細胞が増殖し、さらにその産物として異常グロブリンであるM蛋白が血液中に出現し、多彩な症状を呈する。

ホジキン病
 悪性リンパ腫の一分類で、病理組織学的にはホジキン細胞 あるいはリード=シュテルンベルク細胞等を認める事が特徴的です。

HIV感染、HBV感染

糖尿病など


ネフローゼ症候群の治療

①入院、安静臥床。
②原因治療…二次性(続発性)のものは原因疾患の治療を行います。
③食事療法…蛋白質摂取制限および塩分制限。塩分は1日5g~7g、摂取カロリーは35kcal/kg(標準体重)/日。
④薬物療法…副腎皮質ステロイドを投与する。ステロイド抵抗性や頻回再発型には、免疫抑制剤を投与する(併用の場合も)。
⑤症状によりステロイドパルス療法も有効とされる。


浮腫に対して対症的に利尿剤、尿蛋白抑制のため抗凝固薬を使用することがあります。
高度の浮腫・肺水腫・呼吸不全や、血管内脱水による急性腎不全を呈した場合には一時的に透析療法を行うこともある。


ネフローゼ症候群の食事療法

1.微小変化型ネフローゼ症候群

自然経過や薬剤投与で治るタイプで、高度のたん白尿の時期だけ食事療法が必要です。
たんぱく質は標準体重当たり1.0~1.1g/kgと普段よりわずかに制限します。
食塩は浮腫に応じて0~7gに制限します。

2.その他のネフローゼ症候群

微小変化型ネフローゼ以外のタイプで、原因となる病気が慢性病であるため長い経過で食事療法が必要となります。


エネルギー35kcal/kg(標準体重):十分なエネルギー補給が必要です。

たんぱく質0.8g/kg(標準体重): 肉・魚・卵・豆製品などたんぱく質の多い食品の量を通常の1/2程度に制限します。

食塩5g: 漬物、佃煮、干物、練り製品、汁物など食塩を多く含むものをひかえます。


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