B型肝炎の症状
B型急性肝炎では、ウイルスに感染して約1~3カ月の潜伏期間をおいて症状が現れます。初期の症状は体がだるい、食欲がない、発熱、吐き気、嘔吐など、かぜに似た症状です。その後、黄疸(おうだん)が現れます。茶褐色の尿や白っぽい便が出ることもあります。
B型急性肝炎は、基本的には完治します。しかし、免疫を抑える薬をのんでいるような特殊な場合やウイルスの種類によっては、慢性化する可能性があります。また、1%以下といわれていますが、劇症肝炎と呼ばれる重い状態に進行する場合があります。そのなかの6~7割の人は致命的になります。
各ウイルス性肝炎の症状 |
A型肝炎 |
A型肝炎ウイルスに経口感染すると、2~6週間の潜伏期間後に、前駆症状として食欲不振、全身倦怠感、吐きけ、嘔吐、胃部不快感で発症します。
その後39度C前後の発熱があり、5~6日目に黄疸や濃い褐色尿が出現します。黄疸出現時には、本人の自覚症状は比較的軽快しています。
急性A型可燃は、腎機能障害を合併し腎不全を起こしたり、劇症肝炎になることもなしとはしませんが、通常は発病後数か月で自然治癒し、慢性化はしません。
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B型肝炎 |
B型肝炎ウイルスに感染すると、60~90日の潜伏期間後に、突然の発熱、全身倦怠感、関節痛、発疹などの風邪様症状が出現します。食欲不振、吐きけ、嘔吐、腹痛などの消化器症状や黄疸や色の濃い褐色尿が出現します。
急性B型肝炎は、一過性の感染であり劇症肝炎とならない限りは完全に治癒しますが、持続感染として慢性肝炎に移行し、肝硬変、肝臓がんへと進行することもあります。
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C型肝炎 |
C型肝炎ウイルスに感染すると、14~半年の潜伏期間後に、風邪様の症状が出現します。消化器症状、黄疸などを訴える症例は約半数ほどといわれ、A型、B型に比べると自覚症状は比較的軽いです。
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B型肝炎の検査AST(GOT)、ALT(GPT)が高値になり、黄疸が現れている時期ではビリルビン値も高くなります。診断には、症状と併せて、ウイルスマーカーを測ります。ウイルスマーカーとはウイルスの本体である抗原(体にとって異物となるもの)と抗原の侵入によって体内でつくられる抗体のことです。B型肝炎ウイルスにはいくつかの抗原があり、それぞれに抗体がつくられます。B型急性肝炎の診断では、これらのなかでHBs抗原とIgM型HBc抗体の測定が重要です。
ただし、B型肝炎ウイルスキャリアの人が急に肝障害を起こしてくる状態との区別は難しい場合もあります。キャリアからの急性発症であれば一生経過をみる必要があるわけですから、慎重に区別しなければなりません。
また、経過を観察しながら、慢性化する可能性がないか、あるいはウイルスの増殖を抑える薬を投与する必要がないかを判断するために、血液中のウイルスの量(HBV DNA)や遺伝子型(ゲノタイプ)を測定することが重要です。
血液検査 |
ALT(GPT) |
GOTは肝臓や心臓の筋肉、骨格筋、腎臓などに多く含まれる酵素です。肝細胞障害などで上昇します。 |
AST(GOT) |
GPTは肝臓に多く含まれる酵素で、この値が高いと血液の流れが鈍く、脂肪肝や肝炎になりやすいです。 |
ALP
(アルカリフォスファターゼ) |
γ-GTPとともに胆道系酵素と呼ばれ、肝臓や胆道系の障害時、骨病変で上昇します。ALTとも略されます。 |
γ-GT(γ-GTP) |
胆道系酵素と呼ばれ、胆汁うっ滞のときに上昇します。アルコール性の肝障害でも上昇する人が多いです。 |
LDH
(乳酸脱水素酵素) |
GOTやGPTと同様に肝臓や肺、筋肉、血球に含まれる酵素です。特に肝臓に多く含まれます。 |
ウイルスマーカー |
原因ウイルスの特定診断を行います。 |
血清ビリルビン |
胆汁に含まれる色素で、赤血球のヘモグロビンから生成されます。総ビリルビンが上昇すると黄疸が見られます。 |
尿検査 |
尿中ビリルビン |
黄疸(おうだん)の程度が分かる |
ウロビリノーゲン |
黄疸(おうだん)の程度が分かる |
尿糖 |
慢性肝炎、肝硬変を調べる |
精密検査 |
超音波(エコー) |
様々な方法を利用して、視覚的診断をおこないます。 |
X線 |
CT(コンピュータ断層撮影) |
MRI(磁気共鳴画像診断) |
肝生検 |
肝臓の組織を採取し、がん細胞などの有無を調べます。 |
B型肝炎の治療
基本的な治療は安静臥床です。
B型慢性肝炎では、ラミブジンやエンテカビル水和物という強力な抗ウイルス薬が使われていますが、急性肝炎に対しての保険適応は認められていません。重症・劇症化や慢性化が予想される時には、ウイルスを抑えるために使用されることがあります。
B型肝炎の治療期間と予後
致死的な劇症肝炎(げきしょうかんえん)にならなければほとんどの人が完治します。
日本固有のB型肝炎ウイルスに感染しても、特殊な状態でなければ慢性化しませんが、海外のウイルスに感染すると約1割が慢性化するといわれています。
B型肝炎の予防
予防方法はA型肝炎と同じく、ワクチンや免疫グロブリンを注射する方法があります。特定のパートナーがキャリアで、自分が抗体をもっていない場合でも、ワクチンを受けることで感染のおそれはなくなります。性行為による感染も心配ありません。
B型肝炎によい漢方薬 漢方薬は肝臓病の原因や種類で使い分ける事はありません。症状や体質を重視し処方を選ぶ事が基本と成ります。肝臓病の初期から中期にかけては柴胡剤という分類の漢方薬の一群がとても有効です。
初期から中期にかけて使用します |
大柴胡湯
(だいさいことう) |
比較的、体力のある方に処方されます。 |
小柴胡湯
(しょうさいことう) |
体力が中程度の方に処方されます。 |
柴胡桂枝湯
(さいこけいしとう) |
体力が中程度の方に処方されます。 |
補中益気湯
(ほちゅうえっきとう) |
体力がない方や高齢者 |
茵陳五苓散
(いんちんごれいさん) |
黄疸やむくみなどがある |
茵陳高湯
(いんちんこうとう) |
黄疸やむくみなどがある |
肝炎の末期や肝硬変の方に使用します |
柴芍六君子湯
(さいしゃくりっくんしとう) |
体力も補う目的 |
十全大補湯
(じゅうぜんだいほとう) |
体力も補う目的 |
漢方薬以外の民間薬や健康食品にも、肝臓病に良いものが多くあります。うこんは香辛料としても使いますが、肝臓の治療補助としてもすぐれています。田七人参(でんしちにんじん)も肝臓病にはとても良い事が多く、又体力も補えるので体質にあまり関係なくおすすめできます。どちらも安全性が高く比較的安価なものなので、気軽に試してみると良いと思います。その他の健康食品にも使えるものは多いので、これも専門の知識のある薬局などに問い合わせてみることをおすすめします。
B型肝炎によいサプリメント
漢方薬以外の民間薬や健康食品にも、肝臓病に良いものが多くあります。ウコンは香辛料としても使いますが、肝臓の治療補助としてもすぐれています。田七人参(でんしちにんじん)も肝臓病にはとても良い事が多く、又体力も補えるので体質にあまり関係なくおすすめできます。どちらも安全性が高く比較的安価なものなので、気軽に試してみると良いと思います。 |
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