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肺炎の症状・検査・治療について

肺炎の症状・検査・治療について

 肺炎は、肺胞性肺炎と間質性(かんしつせい)肺炎に大別されます。原因別死亡率では、肺炎は4位に位置しており、肺炎で死亡する人の92%は65歳以上の高齢者です。

①原因となる病原体の種類による分類
 ウイルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、真菌性肺炎、寄生虫肺炎などに分類されます。
 
②病理形態学的な分類
 大葉性肺炎(肺炎球菌、クレブシエラ)と気管支肺炎(黄色ブドウ球菌、嚥下性(えんげせい)肺炎‐高齢者や脳血管障害のある人に多い連鎖球菌性(れんさきゅうきんせい)肺炎など)に分かれます。
 
③患者の背景による分類
 市中肺炎(通常の社会生活を営んでいる人にみられる肺炎)、院内肺炎(入院している患者さんが基礎疾患(糖尿病、がん、エイズ、外科的手術後など)や治療(副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬など)により感染しやすくなり、病院内で感染した肺炎)に大きく分けられます。

*院内肺炎ガイドライン(2008年改訂)では、生命予後予測因子5項目((1)悪性腫瘍または免疫不全、(2)血中酸素濃度、(3)意識レベル、(4)年齢(70歳以上)、(5)脱水)とCRP(C反応性蛋白)20mg以上などが重視されています。

病原体の種類による分類

(1)細菌性肺炎
 肺炎のなかで最も頻度の高いものです。かぜ症候群に引き続き起こる市中肺炎では、肺炎球菌、インフルエンザ菌、連鎖球菌(とくにミレリグループ)によるものが多くなっています。慢性気管支炎、びまん性汎細気管支炎(はんさいきかんしえん)、気管支拡張症などをもつ患者さんには、インフルエンザ菌、肺炎球菌、モラキセラ(ブランハメラ)、緑膿菌(りょくのうきん)による肺炎の頻度が高くなっています。
 市中肺炎の原因微生物の上位7種を表2に示します。院内肺炎では、発症前に抗菌薬が使用されていると、MRSA(メチシリン耐性黄色(たいせいおうしょく)ブドウ球菌(きゅうきん))などの耐性菌やマクロライド系抗菌薬・ニューキノロン系薬耐性菌の頻度が高くなります(表3)。
 原因別の特徴は以下のようになっています。・肺炎球菌性肺炎:市中肺炎の起炎菌としての頻度が最も高い。・インフルエンザ菌性肺炎:慢性気道感染患者の気管支肺炎としてみられる。・黄色ブドウ球菌性肺炎:気管支(巣状(そうじょう))肺炎の代表的な原因菌。・レジオネラ肺炎:クーリングタワーの稼働時期に集団発生がみられる。・クレブシエラ肺炎:高齢者、アルコール多飲者に発症しやすい。・緑膿菌性肺炎:院内肺炎の代表的菌種で、化学療法歴の長い症例では、緑膿菌の持続感染がみられる。
(2)マイコプラズマ肺炎
 15~25歳の若年者に比較的多く、頑固な乾いた咳(せき)がみられます。
(3)クラミジア肺炎
 鳥類との接触歴のある人に多く、高熱、乾いた咳、頭痛、筋肉痛などがみられます。
(4)ウイルス性肺炎
 肺炎を起こすウイルスは、呼吸器系ウイルス(向肺性(こうはいせい)ウイルス)の頻度が高く、インフルエンザウイルスがその代表です。これに引き続く細菌の二次感染(肺炎球菌、インフルエンザ菌)による肺炎(インフルエンザ後肺炎)がほとんどです。

肺炎の症状

 発熱、全身倦怠感、食欲不振などの全身症状と、咳、痰、胸痛、呼吸困難などの呼吸器症状がみられます。肺炎球菌性肺炎では悪寒、発熱、頭痛、咳、痰を5大症候とし、そのほか頭痛、全身倦怠感、食欲不振などの全身症状がみられます。
 痰は粘性膿性から、のちに特異的なさび色の痰になります。肺炎の重症度は、呼吸困難の程度、チアノーゼ(皮膚や粘膜が青色になる)の有無、意識障害の有無などにより判断されます。


肺炎の検査

肺炎の検査
白血球増加 空洞と空洞内に液状のうみによる水平面がみられ、体位を変換すると重力によってその水平面が動くのが特徴的です
CRP高値 嫌気性菌が関係する場合は喀痰(かくたん)の培養だけでは有用性が低く、胸壁を通して肺に針を刺し、空洞内部の膿成分を採取し、嫌気状態での培養を行う必要があります。血行性感染の場合は、喀痰培養とともに血液培養が有用です
胸部X線検査 気管支内空気(エアブロンコグラム:気管支空気像)や肺胞空気像を伴う浸潤(しんじゅん)陰影がみられます。
間質性陰影はウイルス、マイコプラズマ、クラミジア肺炎にしばしばみられ、すりガラス、網状、粒状陰影を示します。ウイルス性肺炎では異形(いけい)リンパ球の出現がみられ、マイコプラズマ肺炎では寒冷凝集反応が上昇します。
そのほか ①痰の検査をして、肺炎の原因菌を探します。
②膿性痰では細菌感染症が疑われます。
③細菌培養検査、グラム染色、痰の染色所見、血清診断(抗体価)以外に、肺炎球菌やレジオネラの尿中抗原検出キットによる迅速診断ができます。


肺炎の治療

 化学療法が主ですが、補助療法(免疫グロブリン製剤やG‐CSF製剤や好中球エラスターゼ阻害薬など)や呼吸管理なども重要です。

高齢者の治療
 体力の低下により、口から薬をのむことができず、逆に食欲不振が増幅による誤嚥性肺炎を併発し、症状を悪化させることがあるため、即効性があり確実な抗生物質の経静脈的(血管注射)投与が行われます。

化学療法
 肺への移行がよい薬としてマクロライド、クリンダマイシン、テトラサイクリン、リファンピシン、ニューキノロン系薬剤、アミノ配糖体系抗菌薬があります。肺炎球菌、連鎖球菌では、ペニシリン、マクロライド、セフェム系抗生物質が効果的となります。
 *黄色ブドウ球菌は近年MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が増加しており、多剤に耐性ができている(薬が効かない)場合、バンコマイシンが使用されます。マイコプラズマ肺炎ではテトラサイクリン系、マクロライド系抗生物質が有効です。

一般療法、補助療法
 全身の栄養状態の改善、痰が出にくい時の療法、脱水に対する処置、低酸素血症に対する酸素療法などが必要です。人工呼吸管理を必要とする場合もあります。


肺炎の予後

 死亡率はかつて30% 程度であったと報告されていますが,近年では患者背景や病変によって差はあるものの全体として20% 程度とされています。また、高齢者では約60%といわれています。
 疾患そのものが、基礎的な体力や基礎疾患などに起因しているため、免疫機能の向上や、基礎疾患の治療を如何に行うかが、予後の良、不良にかかわってきます。

肺炎の予防

 
予後と同じく、基礎的な体力や基礎疾患などに起因しているため、免疫機能の向上や、基礎疾患の治療を如何に行うかにかかっています。


肺炎によい漢方薬

肺疾患に対して活用する漢方素材
漢方の種類 特徴 漢方素材 
補中益気湯
(ほちゅうえっきとう
人参が配合されたもので、肺に作用する生薬も多く配剤されている。 人参、黄耆、白朮、山薬、甘草、大棗、茯苓など
橘皮枳実生姜湯
(きっぴきじつしょうきょうとう)
肺気腫 茯苓6、杏仁4、甘草1、橘皮8、枳実3、生姜1gという処方にすれば、肺気腫にはより効果的です。
清肺湯
(せいはいとう)
咳、痰がきわめて多い方 甘草3、3、茯苓3、陳皮3、当帰3、貝母4、桑白皮3、天門冬5、山梔子3、杏仁3、麦門冬5、五味子3、生姜2、竹茹2
清肺湯+八珍湯
(せいはいとう・はっちんとう)
肺線維症 [四物湯:当帰3、3、芍薬3、熟地黄3]に、人参3、白朮3、茯苓3、甘草2、大棗2、生姜3を加味したもの
   

サプリメント、漢方薬双方に言えることですが、体質に合わないものは害となる恐れがあります。自身に合うものを素人判断で使うことは状態を悪化することになりますので、必ず専門漢方薬局などを活用するようにしましょう。


肺炎によいサプリメント

肺に良いとされるサプリメント素材
サプリメント 働き
αーリポ酸 αーリポ酸はビタミンに似た働きをする物質で人や動物、植物によってつくられ、別名「チオクト酸」と呼ばれています。昔はドイツで糖尿病治療薬として使われていましたが、2004年栄養補助食品として認可されました。
コエンザイムQ10 コエンザイムQ10は補酵素で、「ユビキノン」または「補酵素Q」と呼ばれ、昔は医薬品として血圧や血液、糖尿病などの治療に使用されていましたが、2001年にサプリメントとしての使用が許可されました。
ビタミンA(β-カロテン、レチノール) ビタミンAは動物性の食品に含まれる、レチノールという脂溶性ビタミンです。植物性の食品(緑黄色野菜)に含まれるβ-カロテン(ファイトケミカル)はビタミンAの前駆体で、ビタミンAに変わる前の物質です。ビタミンAは視力を正常に保ち、皮膚や粘膜などの上皮組織の健康を保つ作用があります。またビタミンAは、おなかの胎児や幼児の発育にも関係しています。
ビタミンC ビタミンC(アスコルビン酸)の最大の仕事はコラーゲンの生成ですが、熱に弱く分解しやすい性質を持っています。ビタミンCは重要な抗酸化物質の1つで免疫力を高める作用があり、風邪には特に効果を発揮します
。美容にも重要な働きをするビタミンCは、黒色色素のメラニンを予防して脱色もするといった美肌効果があります。この他ビタミンCは白内障や壊血病(かいけつびょう)、二日酔いを予防します。
ビタミンE ビタミンEは脂溶性ビタミンであり、このビタミンEの重要な働きは、細胞膜を活性酸素から守ることです。抗酸化物質であるビタミンEは、血液中のLDL(悪玉)コレステロールを減らしHDL(善玉)コレステロールを増やす働きがあります。ビタミンEは「抗不妊ビタミン」とも呼ばれ、不妊治療にも使われています。ビタミンEは女性ホルモンのエストロゲンの分泌を促進する作用もあり、更年期障害を改善してくれます。また貧血や老化なども、防止してくれます。

サプリメント、漢方薬双方に言えることですが、体質に合わないものは害となる恐れがあります。自身に合うものを素人判断で使うことは状態を悪化することになりますので、必ず専門漢方薬局などを活用するようにしましょう。

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