腸管型ベーチェット病の症状
腸管ベーチェット病の症状は、腹痛、下痢、下血などが主症状です。部位は右下腹部にあたる回盲部が圧倒的に多く、その他、上行結腸、横行結腸にもみられます。潰瘍は深く下掘れし、消化管出血や腸管穿孔により緊急手術を必要とすることもあります。
腸管型ベーチェット病の検査
腸管ベーチェット病と即座に診断できる血液検査はありませんので、厚生省研究班の診断基準を参考にして診断します。主症状がすべて出現したとき、診断はそれほど難しくはありませんが、副症状が主体になるときは診断が困難なことがあります。症状の現れ方によって「完全型」「不全型」「疑い」と分類します。また、臓器病変が主体である場合は、病変に応じて血管型、神経型、腸管型に分類され、特殊病型と総称されます。
<ベーチェット病診断表>
完全型 |
経過中に4主症状の出現したもの |
不全型 |
a.経過中に3主症状(あるいは2主症状と2副症状)が出現したもの
b.経過中に定期的眼症状とその他の1主症状(あるいは2副症状)が出現したもの |
疑い |
主症状の一部が出没するが不全型の条件を満たさないもの、および定期的な副症状が反復あるいは憎悪するもの |
腸管型ベーチェット病の治療
腸管ベーチェット病の治療は、副腎皮質ステロイド薬、スルファサラジン、メサラジン、アザチオプリンなどを使用します。難治性であることも少なくなく、最近では、TNF阻害薬の有効性が報告され、その効果に期待がもたれ、現在、治験(アダリムマブ)も進行しています。消化管出血、穿孔は手術を要しますが、再発率も高く、術後の免疫抑制剤療法も重要です。
腸管型ベーチェット病の治療期間と予後
腸管ベーチェット病は、中枢神経病変、動脈病変、腸管病変等の特殊型ベーチェット病はいろいろな後遺症を残すことがあります。これらの病型に対する治療体系を確立することも重要な課題です。
腸管型ベーチェット病の予防
腸管ベーチェット病の原因の特定はされておらず、そのため予防医学についても確立されていません。
腸管型ベーチェット病によい漢方薬
・温清飲
・龍胆瀉肝湯
・十全大補湯
腸管型ベーチェット病によいサプリメント
活性酸素の増大が病態に影響を及ぼすとも言われていますので、病態にもよりますが、水素水などを使用すると良いといわれています。
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